2011年07月11日

第82番 根香寺


四国八十八カ所 第82番札所 根香寺




青峰山 千手院 根香寺 (ねごろじ)

〔所在地〕 香川県高松市中山町1506

〔宗派〕 天台宗

〔開基〕 弘法大師  智証大師 (円珍)

〔本尊〕 千手観世音菩薩

〔真言〕 おん ばざら たらま きりく

〔略縁起〕 五色台の青峰の山中にあるこの寺は、大師の開創。 この地で金剛界曼荼羅の五智如来を感得した大師が、青峰に一寺を建立して花蔵院とし、五大明王を祀ったのが始まり。 のちに大師の姪の子、智証大師がこの寺を訪れ、山の鎮守である市之瀬明神の神託により、霊木をもって千手観世音菩薩を刻み、千手院を開いて本尊とした。 この本尊彫刻の木の根株が長く香気を発していたので、両寺を合わせて根香寺と称した。
-『四国八十八カ所』から-



              本堂                           大師堂












五大堂
 木造五大尊像(香川県指定有形文化財)を安置する。 五大尊(五大明王)とは、南方 軍荼利夜叉明王、東方 降三世夜叉明王、中央 大日大聖不動明王、北方 金剛夜叉明王、西方 大威徳夜叉明王の五佛である。 弘法大師が、この地において、五智如来を感得され、当寺を開基された。 その五智如来の教令輪身たるお姿が五大尊である。


白猴欅 (はっこうけやき)
 智証大師が寺院創建の折にこの樹を伝って下りてきた白い猿が大師を手助けしたと言われる伝説のケヤキ。 樹齢1600年とも言われ、香川県の天然記念物に指定されていたが枯死した。 平成3年(1991年)に株を生えていた場所に置き、屋根を付け保存されている。




〔左〕 梵鐘
貞享二年(1685)作の梵鐘

〔右〕 山門




伝説の牛鬼(うしおに)像



根香寺の伝説  〝牛鬼(うしおに)〟
 今から四百年くらい昔、このあたりに〝牛鬼〟と呼ばれる怪獣が住んでいて、人々を大変困らせていました。 そこでこの地方を治めていた殿様は、山田蔵人高清という弓の名人に牛鬼の退治を命じました。 高清は根香寺の本尊である千手観音にお願いをして、そのおかげで牛鬼を見つけだし、みごと退治したそうです。 そして怪獣の角を根香寺に奉納して、その菩提をとむらったと伝えられています。
  昭和五十九年三月    香川県
-根香寺境内案内板から-




           宵のまの 妙降る露の 消えぬれば
                           あとこそかねの 勤行の声




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