2012年04月23日

第18番 六角堂


西国三十三ヶ所 第18番札所 六角堂




紫雲山 (しうんざん)  頂法寺 (ちょうほうじ)    通称 六角堂 (ろっかくどう)

〔所在地〕 (山城國) 京都府京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248

〔宗派〕 天台宗 (単立)

〔開基〕 聖徳太子

〔創建〕 用明天皇2年 (587)

〔御本尊〕 如意輪観世音菩薩

〔御真言〕 おん ばらだ はん どめい うん

〔略縁起〕  用明天皇2年(587)、聖徳太子が四天王寺建立の用材を求めてこの地を訪れた際、仏のお告げを夢で見られ、六角の御堂を建てて護持仏を祀ったのが寺の起源。
 本尊は太子の護持仏といわれる御丈1寸8分(約5.5cm)の如意輪観世音菩薩で、平安時代から霊験をたたえた記録や説話も数多い。
 平安遷都の折、東西小路のひと筋が通る所に六角堂があたってしまい天皇が使者をたてて今少し御動座頂くよう祈願されると、礎石(へそ石)一つ残し御堂がにわかに5丈(約15m)ばかり北へ退いた話は有名。
 この地は、聖徳太子沐浴の池の跡ともいわれ、池のほとりに小野妹子を始祖とする住持の寺坊があったところから「池坊」と呼ばれ、この池坊代々の執行によって「いけばな」が完成された。 六角堂はわが国の「いけばな発祥の地」である。
 また親鸞上人が毎夜比叡山から六角堂に百日間参籠りをされ、夢中のお告げによって浄土真宗を開かれたといわれる。
 六角堂は創建以来、幾度も火災にあって焼失したがその都度再建され、現在の建物は明治10年(1877年)の建造物である。


           本堂 (六角堂)                     本堂 (六角堂)












        へそ石               聖徳太子堂               親鸞堂





       御本尊 (秘仏)     如意輪観音坐像
  金銅造   像高 5.5cm
  閻浮檀金(えんぶだごん)(伝説上の砂金もしくは白金)で作った1寸8分(約5.5cm)の小像だと伝えられるが、秘仏であるため詳細は不明。
  現本尊は六臂の如意輪観音坐像とされているが、平安~鎌倉時代の記録には「金銅三寸」「二臂如意輪観音」との記述がある。
  聖徳太子の念持仏という寺伝や、六角円堂という飛鳥時代を想起させる古い形式の仏堂に安置されていることから、この古記録にある像が、飛鳥・白鳳時代の金銅・菩薩半跏思惟像であった可能性も想像される。



納経帳

 〔御墨書〕   「奉拝」
          「六角堂」
          「頂法寺」

 〔御朱印〕   「西國十八番」
       堂名に因んだ六角
     蓮華宝珠内に如意輪観音の種子 「キリク」
          「六角堂」





如意輪観音の種子 「キリク」





         わが思う  心のうちは  六の角
                        ただ円かれと  祈るなりけり



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