2012年07月07日

第31番 長命寺


西国三十三ヶ所 第31番札所 長命寺




姨綺耶山 (いきやさん)   長命寺 (ちょうめいじ)

〔所在地〕 (近江國) 滋賀県近江八幡市長命寺町157

〔宗派〕 単立 (天台宗系)

〔開基〕 聖徳太子    〔開闢〕 武内宿彌

〔創建〕 推古天皇27年 (619)

〔御本尊〕 千手十一面聖観世音三尊一体

〔御真言〕 おん ばさら だるま きりく そわか

〔略縁起〕 長命寺の歴史は古く、人皇十二代景行天皇の御代にさかのぼる。 寺伝によれば長寿の大臣といわれた武内宿彌(たけのうちのすくね)が当山に登り、柳の巨木に「寿命長遠諸願成就」の文字を刻み祈願した。 その霊験があり、武内宿彌は300歳以上もの長寿を保ち、六代の天皇に仕えたという。
 その後、聖徳太子がこの山に来臨された折り、柳の巨木に記された「寿命長遠諸願成就」の文字を拝され、観世音菩薩の御影を感得された。 太子は早速、千手十一面聖観音三尊一体の尊像を刻み、伽藍を建立した。 武内宿彌の長寿霊験の因縁をもって「長命寺」と名付けたと伝わる。
 長命寺は永正13年(1516)に兵火にあって全堂塔を失っているため、現在の建物はすべてその後に再建されたものである。 本堂は大永2年(1522)、三重塔は慶長2年(1597)の再建で、諸堂塔のほとんどが桧皮葺きで、周囲の自然に溶け込んだ落ち着きを醸し出している。


           本堂 (重文)                      三重塔 (重文)












     護法権現社拝殿             三仏堂              鐘楼 (重文)



     太郎坊大権現社            如法行堂               参道入り口






    御本尊 (秘仏)   千手観音立像
  木造   像高 91.8cm   平安時代末

 御前立には千手観音菩薩立像が安置される。
 本堂の逗子内には、本尊・千手観音立像のほか、十一面観音立像(木造 像高53.8cm 平安時代 10世紀末~11世紀初頭)と聖観音立像(木造 像高67.8cm 鎌倉時代)の3体の観音像が安置され、千手十一面聖観世音三尊一体といわれている。




                  納経帳
 〔御墨書〕    「奉拝」
           「千手大悲殿」
           「長命寺」
 〔御朱印〕    「西國卅一番」
   蓮華台の上、「枝垂れ柳」の下に千手観音の種子「キリク」
           「姨綺耶山長命寺之印」

※ 宝印には、寺の縁起に因み、火焔宝珠に見立てた「柳の木」が使われている。




千手観音の種子 「キリク」




          八千年や  柳に長き  命寺
                         運ぶ歩みの  かざしなるらん



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