2012年08月17日

伊勢国一宮 椿大神社


伊勢国一宮  椿大神社 (つばきおおかみやしろ)




伊勢国一宮  椿大神社 (つばきおおかみやしろ)

〔鎮座地〕 三重県鈴鹿市山本町御旅1871番地

〔社格〕 旧県社  伊勢国鈴鹿郡の式内社・椿大神社

〔御祭神〕 主神  猿田彦大神 (さるたひこのおおかみ)
       相殿  瓊々杵尊 (ににぎのみこと)
            栲幡千々姫命 (たくはたちちひめのみこと)
       配祀  天之鈿女命 (あめのうずめのみこと)
            木花咲耶姫命 (このはなさくやひめのみこと)
       前座  行満大明神 (ぎょうまんだいみょうじん)

〔御由緒〕 当社は標高906mの入道ヶ嶽の東麓に鎮座し、広い境内には古杉が鬱蒼と茂っている。 主祭神は猿田彦大神で、相殿に瓊々杵尊、栲幡千々姫を祀る。 猿田彦大神は天孫降臨の際、天の八衢に立ち先導した神で、別宮椿岸神社に祀られる天之鈿女命(あめのうずめのみこと)と夫婦神である。
 中世には修験道や仏教の影響を受け神宮寺も有した。 天正十一年(1583)織田勢の兵火に遭い社殿以下宝物古記録等焼失。 しかし江戸時代には亀山藩主の崇敬により社殿の造営がたびたび行われた。 現在の社殿は伊勢の神宮と同じく神明造で、昭和四十三年に造営されている。
 昭和十年には警視庁内に当神社の御分霊が奉斎されるなど、いつの時代にも朝野の尊崇をあつめる社である。 猿田彦大神は「みちびきの祖神」として交通安全や開運、天之鈿女命は芸能の神として特に崇敬されている。
 県無形文化財に指定されている「獅子神御祈祷神事」は、丑・辰・未・戌の年に東海各地で奉納されており、日本最古の獅子舞であるといわれる。
-『全国一の宮めぐり』から-



拝殿


 総桧の神明造りの御本殿。 道祖・猿田彦大神をはじめ、32神が祀られています。
 幽厳なたたずまいをみせる拝殿。 ここでは、参拝者のご祈祷が奉仕されます。


別宮 椿岸神社


 別宮 椿岸神社 (鈿女本宮)
 伊勢国三重郡の式内社・椿岸神社
 〔御祭神〕 主神  天之鈿女命 (あめのうずめのみこと)
        相殿  太玉命 (ふとたまのみこと)
             天之児屋根命 (あめのこやねのみこと)
 〔御由緒〕 猿田彦大神の妻神・天之鈿女命が主祭神として祀られており、全国の天之鈿女命の総本宮でもあります。 ご事績により芸道の祖神として信仰され、また鎮魂の神、夫婦円満の神、縁結びの神として崇敬されています。 このお社では、結婚式も行われます。
 扇塚
 境内には扇塚があり、扇は、古来神を招ぎ奉るものとして芸道を志す方の心のよりどころとされ、古くなった扇を感謝の心を込めて、この塚に納めていただきます。





 庚龍神社 (かのえりゅうじんしゃ)
 〔御祭神〕金龍龍神・白龍龍神・黒龍龍神
 〔御由緒〕 この龍神社は、樹齢四百年と伝えられる樅の木に龍神が宿り神域全般守り給ったとの伝承がある。




 獅子堂交通安全祈祷殿
 聖武天皇の勅願により奉納された獅子頭に由来して名づけられ、3年ごとに斎行される獅子神御祈祷神事は、前庭にて奉納されます。 普段は、交通安全祈祷、車輌清め祓いが行われます。




 御舟石坐 (みふねいわくら)
 謡曲「鈿女」に謡いこまれる神代の神跡。
 天孫瓊々杵尊一行の御船がここに繋がれ、この地より九州に御先導されたと伝わります。



 土公神陵
 参道中程にある土公神・猿田彦大神の御陵。
 周囲300メートル
 幅凡50メートル
 高凡20メートル



 松下幸之助社・鈴松庵
 「経営の神様」と称えられた松下幸之助翁の御霊をお祀りしています。 幸之助翁は、当神社をたびたび参拝され、造営に尽力をいただくとともに、茶室「鈴松庵」を寄進されています。


 行満堂神霊殿
 猿田彦大神の神裔であり、役の行者をお導きされた、行満大明神をはじめ、平安期の当神社別当寺、神宮寺6ヵ寺ゆかりの6神をお祀りしています。 また、当神社にご尽力された役員・崇敬者を慰霊顕彰するため御霊をお祀りしています。 鈴鹿七福神の一つである、延命長寿の神・寿老神もお祀りしています。



 椿延命地蔵尊
 3体の地蔵尊が祀られており、中央に祀られている地蔵尊は冠を付けている。
 平安後期に当神社に奉斎され、地元では、首より上の病に霊験あらかたと信仰されています。



 縣主神社
 伊勢国鈴鹿郡の式内社・縣主神社
 延喜式内社鈴鹿郡19座の1社。
 平成10年に篤信家により奉斎され、祭神・倭建命・建貝児命をお祀りしています。




 椿護国神社
 氏子中より、日清戦争・日露戦争・支那事変・大東亜戦争の戦役に出征し、国難に殉じた英霊80余柱をお祀りしています。






猿田彦大神と天之鈿女命  「天之八衢図」



猿田彦大神の御神徳
 猿田彦大神は、往古より天照大神の幽契による御旨を地上に実施される地祇の根本の神、即ち地球国土の神として、地球上に生きとし生けるものの平安と幸福を招く「みちびきの祖神」とあがめ奉り、御神徳として、 特に地まつり(地鎮祭)・方災解除・厄祓・土地家屋敷国土の御守護が霊験あらたかとされ、当社では神山高山短山の「清めの御砂」をもって地鎮祭・家屋敷の祓い清めを行い獅子舞神事による天下泰安の方除厄除祈祷は1300年の伝統を誇り今日におよんでおります。
 大神は亦の御名を「興玉の神」と称え奉り、神々のミタマを奮い起こす導きの神として、先達・延命長寿・縁結び・安産等の御神徳あらたかです。又、大神は「道祖の神」として人類はもとより地上に生命あるものかくあるべしと教え諭し、 家内安全・無病息災・交通安全・警備・商工業の隆昌発展・進学・就職等人間生活の開運を御導きになり、又「船玉の神」として、大漁満足・航海・航空・旅行安全の守り神としても篤き崇敬を受けております。
 大神はその広大無辺の御神徳に因んで亦の御名を「大行事権現」「衢の神」「土公神」「佐田彦大神」「千勝大神」「精大明神」「塞神」「岐神」「大地主神」「白髭大明神」「供進の神」「山の神、庚神様」「道別大明神」「椿大明神」と称え奉られております。
 大神の神孫「行満大明神」は修験神道の元祖として、本宮本殿内前座に祀られ、役行者を導かれた事蹟など、 古来「行の神」として、神人帰一の修行・学業・事業・目的達成守導のあらたかな神として古くより尊信されております。

天之鈿女命の御神徳
 別宮・鈿女本宮(延喜式内椿岸神社)の祭神である天之鈿女命(天之宇受売命)は、 天孫降臨の際に、瓊々杵尊に従って天降られ、天孫一行を天の八衢に出迎えた猿田彦大神とともに日向の高千穂の峰に導き、 わが国肇国の任務を無事終えられた後、猿田彦大神と天之鈿女命は夫婦の契を結ばれ相共に伊勢国鈴鹿の里にお帰りになり、 鎮祭されたのです。
 天之鈿女命は、「鎮魂の神」「芸能の祖神」として、俳優(わざおぎ)芸事をはじめ、あらゆる芸道の向上、また、 縁結び・夫婦円満の守護に霊験あらたかとして、古来より信仰されています。
-『椿大神社公式サイト』から-





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