2013年06月28日

遠江国一宮 小國神社

厳としてたたずむ太古の社

遠江国一宮  小國神社 (おくにじんじゃ)





遠江国一宮  小國神社 (おくにじんじゃ)

〔鎮座地〕 静岡県周智郡森町一宮3956番地の1

〔社格〕 旧国幣小社  遠江国周知郡の式内社・小國神社

〔御祭神〕 大己貴命(おおなむちのみこと) = 大国主命(おおくにぬしのみこと)

〔御由緒〕 創祀は神代と伝えられ詳らかではないが、延宝年間(1673~81)の社記によれば、第二十九代欽明天皇の御代十六年(555)二月十八日に本宮峯(本宮山)に御神霊鎮斎せられた。 後、山麓約六kmの現在地に都より勅使が派遣せられ、社殿を造営し、正一位の神階を授けられた。
 爾来、年々奉幣に預り、勅使が下向され、特に文武天皇大宝元年(701)春十八日には十二段の舞楽を奉奏せられた。
 平安時代の『延喜式』では式内社に列せられ、中世には武将をはじめ朝野の崇敬が極めて篤かった。 江戸時代には徳川家康公により社殿の造営、社領の寄進など代々の徳川将軍家から崇敬された。
 明治六年六月十三日には、国幣小社に列せられ、今は遠江国一の宮として、親しみ、崇敬され、信仰を広くあつめている。
-『全国一の宮めぐり』から-


              拝殿                            本殿












摂社・末社

  飯王子社(いいおうじしゃ)   例祭 二月十五日
〔御祭神〕 保食神(うけもちのかみ)
 昔遠州横須賀の地方に毎年旱天長雨の為め五穀稔らず住民ごぞって一宮様に詣で祈り豆を捧げしところ、神託により社殿を横須賀の方に向け祭り、爾来此の地の不作絶へたと言はれ、祭に上げた大豆を馬や牛に与へれば災なく無病に育つと伝へられる。


  鉾執社(ほことりしゃ)    例祭 三月十八日
〔御祭神〕 社家神人先祖代々の祖霊
 神社に奉仕された先祖代々の社家神人の魂を仰ぎ御神徳の御発揚を祈念し神人和楽神主家を始めとする社家四十一家の祖先に感謝し社頭の隆昌神人後裔の繁栄御加護を祈念し神と人との厳鉾の中執持の功績を称え延宝の記録に典據し建鎮祭する。


  宗像社(むなかたしゃ)   例祭 二月十五日
〔御祭神〕 田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命
 宗像三女神は水徳の神であり、また恵比須神として信仰され漁民や商人の崇敬が篤い。
 三女神の一神「市杵島姫命」は仏神の弁財天と結びつき、女性の守護神と敬われ学問・芸術・財産の神といわれる。


  八王子社(はちおうじしゃ)   例祭 一月十七日
〔御祭神〕 国狭槌命(くにのさづちのみこと)・五男神三女神
 国土の守護神であり災難除けの御神徳極めて高い。
 例祭には奉射神事があり、五穀豊穣・疫神鎮送を祈り二手半(五本)射る。



  全國一宮等合殿社(ぜんこくいちのみやとうごうでんしゃ)
〔御祭神〕 全國一宮等御祭神七十三柱    例祭 四月八日
 延宝八年の社記の社頭配置図に依ると全國一宮等御祭神七十三柱が境内社として各所に祀られていたが明治の初めに本社焼失により境内末社八王子社に仮合祀されたものを平成元年十二月氏子崇敬者の守護神として復興鎮祭する。


  瀧宮社(たきのみやしゃ)    例祭 十二月十八日
〔御祭神〕 須佐之男命
 古来より滝宮地内の守り神と仰がれ、また病魔除け・災難除けの神として崇敬される。
 社殿より眼下には小さな滝がある。




名所・旧跡


       一の鳥居               二の鳥居              舞殿・舞楽舎



事待池(ことまちいけ)
 本社に詣で願掛けをして心願成就すれば池に鯉を放つので「ことまち池」という。
 又池の水を汲み「いぼ」に付けると「いぼ」がとれるというので「いぼとり池」ともいう。



勅使参道
 人皇二十九代欽明天皇の御代に奇瑞ありて天聴に達し正一位の神階を授けられた。 大宝元年春十八日勅使参向し十二段舞楽(国指定重要無形民族文化材)を奉奏以来毎年勅使奉幣し舞楽を奉奏せられた当時の勅使参道跡にて一般参拝者は通行しない。


家康公立ちあがり石
 徳川家康公の天下統一の基は浜松在城十五年間の辛苦の賜ものといわれる。 三方原合戦の前年元亀三年九月願文と三条小鍛冶宗近の太刀を当社に奉り、天正二年四月犬居城攻略の道すがら参拝し此の石に腰掛けて休息されたと伝えられる。 以来此の事を悲境をのりこえた「立ちあがり石」と言われ石にあやかりたいとして人生の再起を念じて石に腰かけて帰る者少なくない。


      木化石          大宝槌           金銀石          ひょうの木









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