2013年08月15日

加賀国一宮 白山比咩神社

北陸鎮護の大社  加賀国一宮

白山比咩神社 (しらやまひめじんじゃ)





加賀国一宮  白山比咩神社 (しらやまひめじんじゃ)   通称 しらやまさん

〔鎮座地〕 石川県白山市三宮町ニ105-1

〔社格〕 旧国幣中社  加賀国石川郡の式内社・白山比咩神社

〔御祭神〕 白山比咩大神 (しらやまひめのおおかみ) = 菊理媛尊 (くくりひめのみこと)
       伊弉諾尊 (いざなぎのみこと)
       伊弉冉尊 (いざなみのみこと)

〔御由緒〕 霊峰白山を神体山として仰ぎ奉り、全国に三千余の御分社を数える白山神社の総本宮。 その創祀は崇神天皇の御代と伝えられ、朝野の崇敬を集め『延喜式』にもその名が記載される。 養老元年(717)、僧泰澄が初めて白山に登拝して後は全国に信仰が広まり、中世には山岳信仰、修験道の聖地として大いに勢力を伸ばし隆盛を極めた。 特に木曾義仲による崇敬は篤く『平家物語』や『源平盛衰記』にも見ることができる。
  文明十二年(1480)に社殿が焼失し、現在の鎮座地である白山市三宮町に遷座され、その後一向一揆の影響を受けるも、前田利家により社殿が復興され、江戸時代には加賀藩主前田家の庇護を受け大いに栄えた。 明治四年国幣小社、大正三年国幣中社に列格。
 境内には白山の伏流水が湧き出しており、霊水として有名である。
 奥宮は白山の主峰御前峰(標高2702m)に鎮座し、夏山の時期には大勢の登拝者で賑わう。
-『全国一の宮めぐり』から-



御社殿

              神門                          外拝殿・本殿












御社殿

外拝殿(げはいでん)
 切妻造り、銅板葺き、檜造りの優美な姿の外拝殿。 もともとは、大正9年(1920)に建てられた旧拝殿でしたが、昭和57年(1982)の増改築で外拝殿になりました。 その後ろに、直会殿(なおらいでん)、拝殿、幣殿(へいでん)、本殿までが一直線に並びます。

直会殿(なおらいでん)
 直会とは、神事の最後に神饌(しんせん)や神酒を参加者一同で分かち、飲食する行事です。 現在の建物は、大正9年(1920)に建てられた旧幣殿を昭和57年(1982)に直会殿としたものです。

幣拝殿(へいはいでん)
 拝殿は、人が神様に対して拝礼する場所です。 拝殿と幣殿は一体化しており、内部は総檜造りで、本殿とは30段の木階登廊で結ばれています。

本殿(ほんでん)
 ご祭神である白山比咩大神(菊理媛尊)を祀る社殿です。 江戸時代の明和7年(1770)に、加賀藩10代藩主前田重教(しげみち)の寄進によって造営されました。 造営は、前田家御抱(おかか)えの大工や地元の職人の手で行われました。



摂社・末社

摂社 荒御前神社(あらみさきじんじゃ)
 神門の傍らに鎮座する境内摂社。
 荒御前大神、日吉大神、高日大神、五味島大神の4柱が祀られています。
 荒御前大神は、『日本書紀』の中に、神功皇后(じんぐうこうごう)が朝鮮半島に出兵した際、守護した神として登場します。


末社 住吉社(すみよししゃ)
 禊場の横に鎮座する境内末社。 住吉社は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の国から戻って禊を行った際に生まれた底筒男尊(そこつつのおのみこと)、中筒男尊(なかつつのおのみこと)、表筒男尊(うわつつのおのみこと)の三柱をご祭神とし、禊祓いの神として崇敬されています。




古宮跡 (安久濤の森)




古宮跡
 白山に源を発する手取川の川岸、安久濤の森にある旧鎮座地、現在は古宮公園となっている。
 霊亀2年(716)から文明12年(1480)までこの地に鎮座していた。 現在は、手取川扇状地を潤す七ヶ用水の水門を守る水戸明神が祀られている。

水戸明神(みとみょうじん)
御祭神  水戸の神 (速秋津比子・速秋津比売)
 七ヶ用水の前進である富樫用水が作られた時に祀られ、七ヶ用水の完成後、昭和29年に安久濤の森に社殿が建てられた。
 この神は湊、河口すなわち水門を守る神であり、祓除の神でもある。




名所・旧跡

        一の鳥居              二の鳥居              三の鳥居



        琵琶滝           大ケヤキ(天然記念物)         御神木(老杉)



       禊社・禊場            白山奥宮遙拝所           手水舎(亀岩)



      南参道鳥居               神馬舎                盤持石





松尾芭蕉の句碑




芭蕉翁の句碑

    風かをる   越(こ)しの白嶺(しらね)を   國(くに)の華(はな)       翁
 この俳句は元禄二年(西暦一六八九年)七月、俳聖芭蕉翁が「奥の細道」の途次、北陸の中天に麗しく聳える白山の姿を讃えて詠んだもので、元禄五年の中秋翁生存中に出版された『柞原集(ははそはらしゅう)』(白山比咩神社奉納句集)の巻頭に記載されている。
 句碑は昭和三十六年五月鶴来町在住の郷土史家武閑雲翁が古希の記念として建立・奉納されたものである。
-境内案内板から-


               風かをる
                   越しの白嶺を
                      國の華           翁




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