2012年01月08日

第2番 紀三井寺


西国三十三ヶ所 第2番札所 金剛宝寺




紀三井山 (きみいさん)  金剛宝寺 (こんごうほうじ)     通称 紀三井寺

〔所在地〕 (紀伊國) 和歌山県和歌山市紀三井寺1201

〔宗派〕 救世観音宗 (総本山)

〔開基〕 為光上人 (いこうしょうにん)

〔創建〕 宝亀元年 (770)

〔本尊〕 十一面観世音菩薩

〔真言〕 おん まか きゃろにきゃ そわか


              本堂                            楼門











〔略縁起〕 紀三井寺は今から約1240年前の宝亀元年、唐僧為光上人によって開基された霊刹です。 伝教の志篤い上人は、身の危険を省みず渡来され、全国行脚の途中たまたま逗留された当山で、金色燦然と輝く千手観音様のお姿をご感得になり、一刀三礼の下に刻まれた十一面観音様をご本尊として開創されました。
 境内には、本堂を中心に、楼門、多宝塔、鐘楼といった室町、桃山時代建立の国指定重要文化財の古建築がいらかを並べ、和歌の浦の絶景を見晴るかす景勝地として、年間大勢の参詣者が訪れます。
 紀三井寺という寺名は、紀州にある三つの霊井のあるお寺という意味で、境内には今もつきることなく清浄水・楊柳水・吉祥水の三井水(昭和60年、環境庁が「日本名水百選」選定)が湧き出しています。


        六角堂                 鐘楼                 清浄水




御本尊 (秘仏)   十一面観音立像  -重文-
木造 像高156.7cm  平安時代
 紀三井寺は十一面観音を本尊としているが、もう1体、本尊と同格で尊崇される千手観音像がある。 いわばダブル本尊で、いずれも50年に1度しか開扉されない秘仏である。
 本尊・十一面は左手に宝瓶をもち右手を下げた姿、千手は通常の40手のほかに約1000本もの小さな手があることに注目したい。 10世紀の作とされるが、両像とも古拙というべきほがらかでたおやかな表情をもつ。
 またこの両像以外にも重文指定の観音像、梵天像、帝釈天像があり(いずれも平安時代)、仏像の充実度では札所のなかでもトップクラスである。




納経帳

〔御墨書〕  「奉拝」
        「救世殿」
        「紀三井山」

〔御朱印〕  「西國第二番」
  蓮華台に「紀三井山」
  宝珠内の中央に十一面観音の種子「キャ」
  右に梵天の種子「ボ」  左に帝釈天の種子「イー」
        「金剛寶寺」




 御本尊十一面観音立像の両脇侍仏として、梵天像・帝釈天像が祀られていることが判る。
 梵天と帝釈天とは一対の像として祀られることが多く、両者を併せて「梵釈」と称する。



           帝釈天「イー」     十一面観音「キャ」       梵天「ボ」




        ふるさとを はるばるここに 紀三井寺
                             花の都も 近くなるらん



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