2012年03月21日
第13番 石山寺
西国三十三ヶ所 第13番札所 石山寺
石光山 (せっこうざん) 石山寺 (いしやまでら)
〔所在地〕 (近江國) 滋賀県大津市石山寺1丁目1-1
〔宗派〕 東寺真言宗
〔開基〕 良弁僧正
〔創建〕 天平勝宝元年 (749)
〔本尊〕 勅封二臂如意輪観世音菩薩
〔真言〕 おん はらだ はんど めい うん
〔略縁起〕 石山寺の創立は、千二百余年の昔、東大寺大仏造立のための黄金の不足を愁えた聖武天皇が、ここに伽藍を建てて如意輪法を修すようにとの夢告を受け、良弁僧正を開基として開かれた。 奈良時代から観音の霊地とされ、平安時代になって観音信仰が盛んになると、朝廷や摂関貴族と結びついて高い地位を占めるとともに、多くの庶民の崇敬をも集めた。 その後も、源頼朝、足利尊氏、淀殿などの後援を受けるとともに、西国三十三所観音霊場として著名となり、今日まで参詣者が絶えない。
本尊は縁結・安産・福徳の霊験あらたかな秘仏如意輪観音菩薩。 三万六千坪におよぶ広大な境内には、日本唯一の巨大な天然記念物、世界的にも珍しい硅灰石がそびえる。
また、国宝の本堂には紫式部が世界最初の長編小説『源氏物語』を執筆した「源氏の間」があり、国宝の多宝塔、重要文化財の東大門、鐘桜など、奈良、平安、鎌倉時代からの文化財が多数伝えられている。
本堂 (国宝) 東大門 (重文)
蓮如堂 (重文) 多宝塔 (国宝) 御影堂 (重文)
経蔵 (重文) 鐘楼 (重文) 三十八所権現社 (重文)
御本尊 (秘仏) 如意輪観音菩薩半跏像 -重文-
木造 像高 301.2cm 平安時代
石山寺創建当時の本尊は塑像で岩盤上に直接坐していたが、平安時代に木造に改められた。 秘仏で33年に一度しか開扉されないため保存状態はよく、着衣には截金(きりかね)の文様がよく残る。 丈六の巨像ながら定朝様の優美で端正な傑作である。
平成14年(2002)の調査で、胎内から4体の仏像が発見された。
◎ 本尊胎内仏 -重文-
平成14年(2002)、本尊の開扉に合わせて行われた調査で、本尊の胎内から4体の胎内仏や水晶製の五輪塔が発見された。 胎内仏は飛鳥~天平期の古像で、なかでも最古の如来立像には焼けた痕跡がある。 『石山寺縁起絵巻』に本堂が焼失したときに本尊は火中から飛び出したという記述があり、この像との関係が注目されよう。
納経帳
〔御墨書〕 「奉拝」
「大伽藍」
「石山寺」
〔御朱印〕 「西國十三番」
蓮華下に「石山寺」
宝珠の中に御本尊の種子「タラク」
「石山寺之印」
※ 石山寺では御本尊如意輪観音の種子に「タラク」が使われている。
如意輪観音の種子は本来「キリク」なのだが、どうしてだろう?
第1番青岸渡寺や第7番岡寺では「キリク」が使われていた。
「タラク」は虚空蔵菩薩の種子なのだが。
お寺の説明では、「昔から使われているので、その理由はわからない」とのこと。
如意輪観音の種子 「タラク」
後の世を 願うこころは かろくとも
ほとけの誓い おもき石山
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