2013年08月24日

遠江国一宮  事任八幡宮


ことだまの社  遠江国一宮

事任八幡宮 (ことのままはちまんぐう)





遠江国一宮 事任八幡宮 (ことのままはちまんぐう)    古称 己等乃麻知神社

〔鎮座地〕 静岡県掛川市八坂642

〔社格〕 旧県社  遠江国佐野郡の式内社・己等乃麻知神社

〔御祭神〕 己等乃麻知比売命 (ことのまちひめのみこと)
       誉田別命 (ほんだわけのみこと) = 応神天皇
       息長帯比売命 (おきながたらしひめのみこと) = 神功皇后
       玉依比売命 (たまよりひめのみこと)

〔御由緒〕 当神社は「言霊(ことだま)の社」として篤い信仰を集め、すでに平安時代の『延喜式』や『枕草子』にその名が見え、「ことのままの明神は大変格式が高く、願い事のままに叶えて下さる頼もしい神様」と記され、己等乃麻知神社(ことのまちかむやしろ)と称した。
 創建は定かではないが、成務天皇の御代といわれ、康平五年(1062)に京都の石清水(いわしみず)八幡宮から八幡神を勧請してより「八幡宮」を併称するようになった。 従って武家の信仰篤く、徳川家康が本殿を造営したほか幕府は御朱印領百石を献じている。
 明治元年、東京遷都の行幸の際、神祇ご用掛り上松少将が勅使として官幣を奉り、明治五年県社に列せられ「八幡神社」と称していたが、戦後由緒ある古来の社号「ことのままの社」に基づき「事任八幡宮」と改称した。
-『全国一の宮めぐり』から-


御社殿

              拝殿                            本殿












御祭神

主祭神
己等乃麻知比売命 (ことのまちひめのみこと)
 言霊の神・興台産命(こことむすびのみこと)の后神でいらっしゃいます。 言の葉で事をとり結ぶ働きをもたれる神、言の葉を通して世の人々に加護を賜う「ことよさし」の神として広く人々にうやまわれています。
 春日大社・枚岡神社にお祭りされている天児屋根命(あめのこやねのみこと)の母神様です。

八幡大神
誉田別命 (ほんだわけのみこと)
 応神天皇(第十五代天皇)で神功皇后の御子でいらっしゃいます。 百済王の子阿直伎や王仁を招き、日本に新たな文字や産業などの文化を招来させたすぐれたお方です。

息長帯比売命 (おきながたらしひめのみこと)
 第十四代仲哀天皇の皇后さまで神功皇后さまです。

玉依比売命 (たまよりひめのみこと)
 第一代神武天皇の母神さまで、海神の大海津見神(おおわたつみのかみ)の娘神様です。
-『参詣のしおり』から-


境内社

        五社神社              稲荷神社              金比羅神社



五社神社 (ごしゃじんじゃ)    祭日 九月一日
〔御祭神〕 天照大神 (あまてらすおおみかみ)  (光の神様)
       八意思兼神 (やごころおもいかねのかみ)  (知恵の神様)
       大国主命 (おおくにぬしのみこと)  (経営の神様)
       火之迦具土神 (ほのかぐつちのかみ)  (火の神様)
       東照大権現 (とうしょうだいごんげん)  (徳川家康公)

稲荷神社 (いなりじんじゃ)    祭日 二月十七日
〔御祭神〕 宇迦乃御魂神 (うかのみたまのかみ)

金比羅神社 (ことひらじんじゃ)    祭日 十月十日
〔御祭神〕 大物主神 (おおもののぬしのかみ)



名所・旧跡


一の鳥居
 太鼓橋を渡って、事任八幡宮への入り口の鳥居。 昔は、東海道から境内への入り口はこの「一の鳥居」からだけでした。





南口鳥居
 南口鳥居は、車での参拝が増えて南側の道路が整い、駐車場も整った後平成22年1月に建立されました。





結びの神様
 大きな石を抱いて、種類の違う二本の木が重なりあって生えています。 「結びの神様」とつながり、良いご縁をいただけるということで、子授けや良縁祈願に来られる方が多くいらっしゃいます。




本宮遙拝所
 本宮は遠い昔からことのままの神がお祀りされているお宮です。 里宮(現在の本殿)には西暦807年にお遷しされ、山に登らなくてもお参りできるようになりました。




御神木の大杉 -天然記念物-
 高さ36.5m、目通り6.3m、根回り11.2m。 昔から「八幡宮の大杉さん」と親しまれ、本殿の東奥にあることから、御神木として「東の宮様」と敬われております。 一説では坂上田村麻呂お手植えとも言われております。



大楠
 大きく枝を張って境内を覆っています。 樹齢500~600年くらいの大楠。 この大楠には耳のような穴があり、皆の言葉を聞いているようです。 言霊の神様と通じるところですので、神様がお喜びになる良いお言葉を沢山使いましょう。





   神かけて  頼みしかども  東路の
           ことのままには  あらずぞありける       相模



   またも来ん  わがねぎことの  ままならば
           しばし散らすな  木々のもみじ葉       鴨長明




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