2011年05月03日

第56番 泰山寺


四国八十八カ所 第56番札所 泰山寺




金輪山 勅王院 泰山寺 (たいさんじ)

〔所在地〕 愛媛県今治市小泉1-9-18

〔宗派〕 真言宗醍醐派

〔本尊〕 延命地蔵菩薩

〔開基〕 弘法大師

〔真言〕 おん かかかび さんまえい そわか

〔略縁起〕 淳和天皇の勅願で、天長年間(824~834)に大師が開基。 近くにある蒼社川は、その当時氾濫を繰り返し、地元の人々に「人取川」として恐れられていた。 大師は村人たちを指導して堤防を建立。 河原で「土砂加持」の秘法を行ったところ、満願の日に延命地蔵菩薩が空中にあらわれ、治水の祈願成就を告げたという。 そこで大師は、この地に一堂を建立し、寺号を延命地蔵経十大願の第一「女人泰産」からとって、泰山寺とした。
-『四国八十八カ所』から-



              本堂                           大師堂












ユーモラスな青龍が描かれた本堂の天井画




         みな人の 詣りてやがて 泰山寺
                          来世の引導 たのみ置きつつ


  

Posted by 閑人 at 12:04Comments(0)TrackBack(0)四国八十八ヶ所

2011年05月02日

第55番 南光坊


四国八十八カ所 第55番札所 南光坊




別宮山 金剛院光明寺 南光坊 (なんこうぼう)

〔所在地〕 愛媛県今治市別宮町3-1

〔宗派〕 真言宗醍醐派

〔本尊〕 大通智勝如来

〔開基〕 行基菩薩

〔真言〕 なむ だいつうち しょうぶつ

〔略縁起〕 霊場中、「坊」がつくのはここのみ。 越智玉興の弟玉純が、文武天皇の勅願を受けて今治沖の大三島に大山祇神社を建て、同時に御法楽所二十四坊を建立した。 和銅5年(712)、参拝の便宜をはかって別宮を今治に移し、別当寺二十四坊のうち、南光坊を含む八坊も移築された。 戦国期には社殿は戦火で荒廃するが、南光坊だけは別宮の別当寺として再興され、繁栄した。 明治の廃仏毀釈で本尊が別宮から当山に移され、四国札所となる。
-『四国八十八カ所』から-



              本堂                           大師堂












        薬師堂               芭蕉翁句碑              金毘羅堂




別宮大山祇神社


日本総鎮守三島地御前
別宮大山祇神社 由緒

 御祭神 大山積大神
 御祭神大山積大神は、天照大神の兄神で、山の神々の親神にあたられて(古事記・日本書紀)、和田志大神とも云はれ(伊予国風土記)、日本民族の祖神として、また、地神、海神 兼備の大霊神として海上の安全、交通、産業の守護をはじめ日本の国土全体を守護し給う神であるところから、古代より日本総鎮守と尊称される。
 当神社は、和銅五年(皇紀一三七一年・西暦七一三年) 越智玉澄公により、日本総鎮守大山祇神社(大三島町元国幣大社)の地御前(ぢごぜん)として勧請創建せられ(豫陽盛衰記)、伊予国一の宮の別宮として、創建以来、代々の領主、藩主等は勿論、人々に広く篤く崇敬されてゐる。
-別宮大山祇神社案内板から-




        このところ 三島の夢の さめぬれば 
                             別宮とても おなじ垂迹


  

Posted by 閑人 at 19:04Comments(0)TrackBack(0)四国八十八ヶ所

2011年05月01日

第54番 延命寺


四国八十八カ所 第54番札所 延命寺




近見山 宝鐘院 延命寺(えんめいじ)

〔所在地〕 愛媛県今治市阿方甲636

〔宗派〕 真言宗豊山派

〔本尊〕 不動明王

〔開基〕 行基菩薩

〔真言〕 のうまく さんまんだ ばざらだん せんだまかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん

〔略縁起〕 行基が開いたとされ、のちに嵯峨天皇の勅願により弘法大師が近見山円明寺と命名し、再興した。 寺は幾度となく戦火にあったため場所を移動。 名前も、それまで俗称とされてきた「延命寺」に改称された。 というのも、第五十三番札所円明寺と似た名前だったため、郵便物がまちがって届くなどのトラブルがあったようだ。 いまでも土地の人は、第五十三番札所を「和気の円明さん」、ここを「阿方の延命さん」と区別して呼んでいる。
-『四国八十八カ所』から-



               本堂                          大師堂












        仁王門          今治城の城門だった山門       行基菩薩の供養塔



     鐘楼 (近見三郎)     宝永元年の梵鐘 (近見二郎)      越智孫兵衛の墓





         くもりなき 鏡の縁と ながむれば
                           残さず影を うつすものかな


  

Posted by 閑人 at 14:29Comments(0)TrackBack(0)四国八十八ヶ所